タイトルから変な和製英語みたいなのばかりになっています。
レンジコントロールとは、ルアーの泳ぐ深さを調節することです。
ルアーのレンジを調節することはバスとの遭遇率を高めてくれる大事な要素です。
リールを巻く早さが大部分を占めますが、その他にも要因があるのでまとめます。
まあまあ難解なパズルで、タックルセレクトにも影響を及ぼします。
レンジコントロールの方法
ロッドティップの位置の上げ下げ
ティップを上げると浅く泳ぎ、下げると深く潜りますよね?
これは、ルアーにとってのゴール(到達点)はロッドティップだからなんですけど、
リールを巻くとロッドの先端を目がけてルアーは移動します。
このことを利用してルアーの泳ぐ深さをコントロールすることができます。
この方法のメリットとしては、「道具を変えずにできるので一番手っ取り早い」ということです。
デメリットは「ただただ体勢がしんどい」ですね(笑)
手を上に伸ばしたままリールを巻くとか、しゃがんでロッドは水中に浸けてリールを巻くとか~
もはや趣味を通り越してアスリートたちの集う競技の世界に足を踏み入れそうです。
リールを巻く早さ
リールを巻くとルアーは水中にあるから、上へ向けての移動になります。
速く巻けばルアーは浮き上がやすいですし、ゆっくり巻けばルアーは浮き上がりにくいです。
人間の感覚に頼っているので、何かの要因でリズムが崩れると釣りが崩壊しやすいコントロール方法です。
リールのギア比
ギア比は、リールを巻く早さに直結するハンドル一回転でどれだけのラインを巻き取れるかを決定します。
ラインの巻取り量は、最近のモデルだと60センチ弱から1メートルのものまであります。
ラインを巻き取る量がすくないリールはルアーを少ない力で巻き取ることができて、
一度に多くのラインを巻き取れるリールはハンドルが重くなります。
ギア比が高くなればなるほど、ルアーは浮き上がりやすい傾向にあります。
最近のベイトキャストリールはハイギア化が著しく、レンジキープがしにくくなっていて要注意です。
ラインの太さ
ラインは見落としがちですが、水の抵抗を受けてルアーの泳ぐレンジに影響しています。
太いラインは抵抗が大きくてルアーが潜りにくいです。
細いラインは抵抗が少ないのでルアーが沈みやすいです。
大体12ポンドを基準に使っていますが、通常のキャスト範囲で4ポンドごとにディープダイバーのクランクベイトの泳ぐレンジが30センチ変わります。
16ポンドだと12ポンドより30センチ浅く泳ぎ、20ポンドだと12ポンドより60センチ浅く泳ぎます。
「じゃあ8ポンドはどうよ?」って思うじゃないですか?
でも、一定以上細くなると伸び率の影響がでてくるしラインブレイクの可能性が高まるので使用していません。
ロッドの硬さ
ロッドが硬い方がルアーに動きを伝えやすいのでルアーを大きく動かすことができます。
潜る方向へ動くルアーなら硬いロッドの方が深いレンジを泳がすことができます。
柔らかいロッドはルアーの動きを吸収するので逆に浅く泳ぎます。
レンジの影響
30センチでも大きな違いになるときもあれば、そうでもないときもあります。
ルアーによって影響するレンジが異なります。
クランクベイトでリアクションバイトを誘発させるには障害物へのコンタクトがとても有効です。
ジャークベイトだと狙いたいカケアガリなど、地形変化とルアーの位置関係で離れていた方がいいのか近い方がいいのかなどです。
レンジ調整の必要性(クランクベイトの場合)
バス釣りでは適切なレンジを釣ることがとても重要です。
特にクランクベイトでは、リアクションバイトを誘発するのに障害物へのコンタクトは非常に有効です。
あと30センチ潜れば、障害物へルアーをコンタクトさせられるのに!って時に極めて有効です。
この場合どうやってコンタクトするようにアプローチしたらいいでしょうか?
この例示の状況だとリトリーブスピードの要素は低いので考えないでおきます。
ラインを細くする
確実に深く潜らすことができます。
ただし、障害物周りではラインブレイクの可能性は高まります。
ロッドを硬くする
ルアーをしっかりロッドで受け止めることで深く潜らすことができます。
ただし、バイトを弾く確率もわずかながら上昇します。
ロッドティップの位置を下げる?
ロッドティップの位置を下げることによってタックルバランスを崩さずにレンジ調整できますが、毎回ロッドティップを下げるのは快適とは言えません。
完璧はないのでオプションが必要
こういった細かな変更をオプションで持つために同じ番手のロッドに同じリールを組み合わせて複数持つことや、同じルアーで異なるロッドのセッティングをすることは有効かつ理想的です。
ただ、日本のバス釣り事情としてボートが小さいことやオカッパリがメインであることから、あまり現実的なオプションにはなりませんよね。
5本しかロッドを並べられないボートデッキに3本もこのようなセットのロッドを並べられますか?
はっきり言って厳しいですし、同じロッドを2本買うことすら勇気が必要です。
でも、もし並べる勇気があるのなら釣りの効率は一気に高まりますし、用いるルアーへの理解は深まりとても強い自分だけの武器になること間違いなしです。
先の投稿にあった、「二つを同時に変えないルール」の効果がここで発動するからです。
ルアーチェンジでレンジ調整をする
現実的な解決策はルアーをもう少し潜るものに変えることになります。
ロッドティップの位置の調整(高、中、低)と1個のルアーチェンジをすることによって、同じスポットに6通りぐらいのレンジを通すことができるようになります。
ただ、とても重要なことは、一つだけのレンジが正解ではないということです。
正解のレンジを探すのにルアーを使い分けをしていくので普通にラインで結ぶのではなくてスナップなどで素早く交換できるようにしておく必要があります。
スナップでもルアーチェンジは面倒なので、この方法で本気で魚を探すならやはり2本は同じロッドとリールの組み合わせを準備しておくといいでしょうね。
スピナーベイト、チャターベイト、スイミングジグのレンジ調整
スピナーベイトやチャターやスイミングジグは速く巻けば巻くほど浮き上がります。
リップのついているルアーは巻けば潜る仕組みになっていますが、スピナーベイトなどリップがついていないルアーはロッドティップを目指して上へ上へと移動します。
ですから、これらのルアーでレンジを調整するにはいかにして浮き上がりを抑えるかがポイントになります。
基本的にはリールの巻くスピードで調整します。
それでも人間は機械のように同じことを繰り返すことはできないので、リールのライン巻取り量が少ないほど浮き上がりを抑えることができます。
ハイスピードリールでは浮き上がりやすい傾向にあると言えます。
少しでも浮き上がりを抑えたいのなら低いギア比のリールを選ぶといいですね。
リール市場はハイスピード化傾向に
ベイトキャスティングリールはどんどんギア比が高くなっている傾向にあります。
シマノ社のメタニウムMGLは6.2:1、7.4:1、8.5:1の三種で同じくハンドル一回転のライン巻取り量は66センチ、79センチ、91センチとなっています。
ダイワのジリオンSVTWは5.5:1、6.3:1、7.3:1、9.1:1で同じくハンドル一回転のライン巻取り量は55センチ、67センチ、77センチ、97センチとなっています。
アメリカのLew’s社の新型リールは6.8:1、7.5:1、8.3:1の三種でそれぞれハンドル一回転のライン巻取り量は68センチ、76センチ、83センチとなっています。
レンジが少しズレてるだけで出会いのチャンスを逃してる?
今後、ますますリールのハイスピード化も相まってレンジキープが難しくなりそうな嫌な予感はありますが、やっぱりレンジは大事です。
いいバスがなかなか釣れないけどルアーは意外と近くを通っているかもしれないので、アイテムを変えるだけでレンジの微調整ができますよってお話でした。
わずか30センチのレンジの違いでいいバスとすれ違っているかもなんです。
まるで運命の女性とすれ違いを繰り返しているかのようです(笑)
「いや、どっちもいないだろ?」って言われたら・・・
泣きますよ?!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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